CRM導入のメリットとデメリット

競合他社が熾烈な競争を繰り広げる中で企業が継続的に発展していくためには、顧客との関係を強化してファンをつくりだし、さらなる売り上げアップへとつながる顧客関係管理はかかせません。その方法のひとつとして多くの企業で進んでいるCRMの導入を検討する方も多いのではないでしょうか。ここではCRMを導入することによってどんなメリットがあるのか、そしてどんなデメリットがあるのかについてご紹介しましょう。

CRMを導入するメリット
CRM導入のメリットとデメリット02

CRMは情報システムを利用して顧客との接点の情報を収集し分析し、業務プロセスの改善を行うことで、より良い関係の構築を行う経営手法をいい、CRMシステム等の導入により企業側、顧客側の双方に多くのメリットがあると考えられています。

企業側のメリット
(1)情報の見える化、資産化が行える
・営業担当者などに分散していた顧客情報を集約して一元管理、社内で共有化できます。
・顧客ごとの営業状況が可視化されることで、営業活動の管理が容易になります。
(2)戦略的な営業活動が行える
・顧客の購買行動情報により、より効率的にマーケティング分析、販売戦略を行えます。
・より精度の高い販売予測、生産計画、在庫管理が行えるようになります。
(3)効率的に顧客満足度の向上が図れる
・適切な保守/メンテナンス対応、クレーム対応、顧客サポートができ、顧客満足度の向上が図れます。
・効率的に顧客への情報発信ができるようになります。

顧客側のメリット
(1)適切な情報を効率的に入手できる
・自分の興味分野の情報のみを受け取ることができます。
(2) 的確な顧客サポート・提案を受けられる
・自分の状況や情報について営業マンが熟知しているため、より効果的な提案を受けられます。
(3)担当者変更などによる問題が生じない
・営業担当者が変更となった場合でも引き継ぎがスムーズなため、一から説明をしなければならないなどの無駄が生じません。

CRM導入のデメリット
これだけ多くのメリットがあるならば、すぐにでも利用したいと思われるかもしれませんが、少し待ってください。CRMにも当然デメリットはあります。
(1) 導入・維持にコスト・手間がかかる
・システム導入・維持には、相当のコストがかかります。現場の情報などを入力し、運用・更新するには相当の手間や時間が必要となるため、現場や会社全体の理解が必要となります。
(2) 効果が見えにくい
・導入したからといってすぐに売上向上といった目に見える形で結果が現れるわけではありません。蓄積した情報をいかに分析し、業務プロセス改善に生かせるかがカギとなります。業務のPDCAサイクルを何度も繰り返して効果を測定することが必要となります。

CRM導入のメリットとデメリット03

このように、CRMを導入することで、これまで目に見える形ではなく分散していた顧客との接点情報を集約、可視化することができるため、より効率的に営業戦略や顧客対応の改善を行うことができます。一方で、CRMは決してそれを導入しただけですぐに売上が伸びるといったものではありません。また導入・運用・更新には相当のコストや手間がかかります。すぐに直接的な効果は見えにくいため、無駄だったと使わなくなったり、ただの顧客リストとしてしか利用できていないというケースも多いようです。CRMを効果的に利用するためにも、まずはメリットデメリットをしっかりと認識することから始めてみてはいかがでしょうか。

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